「うん。同じ。母さんの味。……美味しい‼」
食欲がなくて食べられないと言っていた隼人が、泣きながら肉の塊に噛り付いた。
「ごめんね。これしか引き継げなくて。私、なまじ料理に自信があるから、誰かから料理を教わろうなんて考えたこともなくて。隼人のお母さんの料理は隼人のお母さんのもので、教えてもらわなきゃ作れるわけないのにね。もっと早く気づけば良かった」
隼人の頭をポンポンと撫でると、
「ううん。ありがとう。充分だよ」
隼人は、ぐっしゃぐしゃな笑顔見せ、「これなら食べられるね」と隼人のお父さんと笑い合った。
皿の上の豚の角煮を綺麗に食べ終えた隼人と隼人のお父さんは、少しだけ元気を取り戻し、「そろそろ戻る」とソファから立ち上がった。リビングから出ていく二人の背中を見送り、食器を片すべくお皿と箸を重ねていると、
「奈々未‼」
何故か隼人がリビングに戻ってきた。
「どうした?」
「奈々未がいてくれて本当に良かった。俺、奈々未のこと滅茶苦茶大事にするからね‼ って言いたかっただけ‼」
それだけ言って、隼人はまた出て行った。
「何故言い逃げるかな」
嬉しかった。凄く嬉しかったのに。大事にするって言ってたくせに……。
食欲がなくて食べられないと言っていた隼人が、泣きながら肉の塊に噛り付いた。
「ごめんね。これしか引き継げなくて。私、なまじ料理に自信があるから、誰かから料理を教わろうなんて考えたこともなくて。隼人のお母さんの料理は隼人のお母さんのもので、教えてもらわなきゃ作れるわけないのにね。もっと早く気づけば良かった」
隼人の頭をポンポンと撫でると、
「ううん。ありがとう。充分だよ」
隼人は、ぐっしゃぐしゃな笑顔見せ、「これなら食べられるね」と隼人のお父さんと笑い合った。
皿の上の豚の角煮を綺麗に食べ終えた隼人と隼人のお父さんは、少しだけ元気を取り戻し、「そろそろ戻る」とソファから立ち上がった。リビングから出ていく二人の背中を見送り、食器を片すべくお皿と箸を重ねていると、
「奈々未‼」
何故か隼人がリビングに戻ってきた。
「どうした?」
「奈々未がいてくれて本当に良かった。俺、奈々未のこと滅茶苦茶大事にするからね‼ って言いたかっただけ‼」
それだけ言って、隼人はまた出て行った。
「何故言い逃げるかな」
嬉しかった。凄く嬉しかったのに。大事にするって言ってたくせに……。



