最期の晩餐

「俺、ブラウニー好きだから、ブラウニーを乗っけてくれてもいいんだけど、場所取って母さんの好物が入らなくなりそうだから、シャインマスカットにして。母さんはシンプルな味が好きだから、バニラ系のパフェがいいと思う。あと、ベイクドチーズケーキが好きだから、小さいのを作って乗っけて欲しい。父さんは? メロンにする? 父さん、メロン好きだよね?」

「そうだな。俺のメロンはグラスの淵にでもぶっ刺しておいてくれればいい」

 隼人のお父さんが、隼人に『うんうん』と頷いた。

「桃、シャインマスカット、メロン、ベイクドチーズケーキ。で、バニラ味……。確実に予算オーバーだから、後で追加請求しますのでご了承お願いしますね」

 メモりながら『とんでもなく豪華なパフェだな。いくらするんだよ』と笑ってしまった。

「いくらでも来い‼」

 隼人が拳で胸を叩くと、

「ケチらなくていいから。母さんが喜ぶパフェを作ってくれ」

 隼人のお父さんが「楽しみにしてる」と笑った。

 明日作るパフェは決まった。でも、このパフェは隼人たちが遊園地で食べたパフェとは全然違うものだろう。こんな豪華なパフェが出てくる遊園地なんか、見たことも聞いたこともない。

 遊園地に纏わるものが何かひとつでも入れられたらいいのに。と、写真を再度眺める。……あ。いいこと思い付いた。でも、今言うとふたりがごちゃごちゃ五月蠅そうだから明日まで黙っておこう。