最期の晩餐

「パフェの写真がないなら、ネットで調べよう。遊園地の名前、何?」

 ポケットからスマホを取出し、検索画面に切り替える。

「えぇー。覚えてないよ。だって俺、この時六歳だよ? どこの県なのかも分かんない」

 隼人が「どこかに遊園地の名前写ってないかな」と写真を隅々見だした。

「頑張れ、隼人‼ 記憶を辿れ‼ 思い出せ‼」

 私も写真の端から端まで汲まなく凝視していると、

「【ハッピーパラダイス】って名前の遊園地だ。でももうないぞ。その遊園地、廃業することが決まってて、母さんに『なくなる前に行っておきましょうよ』って言われて三人で行ったんだよ。その写真の三日後に潰れてる」

 お酒を買いに行っていた隼人のお父さんが戻ってきた。

「すごいネーミングセンス」

 遊園地の名前のダサさに噴き出す。クツクツと肩を揺らす私の傍に、

「さっきは悪かったね。母さんのこととなるとどうも冷静になれなくて」

 隼人のお父さんが「飲む?」とレモン酎ハイの缶を置いた。

「すぐ謝ってくれるのは、隼人のお父さんのいいところなんですけど、どうせ謝るんだから余計なことを言わなきゃいいのに。まぁ、私は心が広いからアッサリ許しますけどー」

 隼人のお父さんに「ありがとうございまーす」と言いながらレモン酎ハイのプルタブを開ける。