最期の晩餐





「…………」

 隼人のお母さんのリクエストを、隼人と隼人のお父さんに伝え、就業後に隼人の実家に集合し、隼人の幼少期のアルバムを開きながら、三人絶句。

 遊園地で笑顔の幼き隼人の写真は何枚もあった。パフェを食べている隼人もちゃんといた。でも……、

「……普通、食べる前に撮りません?」

 あったのは、ほとんど食べ終わり、口の周りをクリームで豪快に汚した、満面の笑みを浮かべる隼人の写真だった。

 テーブルに突っ伏し項垂れる私の背中に、

「普通撮るのは【美味しそうでしょ?】の写真であって、【美味しかったでーす】って空の器を撮るのはフードファイターくらいだよね」

 隼人が手を置き、慰めるように摩った。

「コレ撮ったの、母さんだぞ。母さんの悪口言うな。母さんにとって、主役はパフェじゃなくて隼人に決まってるんだから、隼人がいい顔をした瞬間を狙ったらこうなったんだろ。この時の母さんが、まさか二十年後にこのパフェを食べたくなるなんて予想しないだろうし。母さんを悪く言うんじゃない」

 ガッカリを包み隠さない隼人と私に、隼人のお父さんがキレる。

「別に隼人のお母さんを悪くなんか言ってないじゃないですか」

 隼人のお父さんに、『ガッカリしている時にキレられると、異常にウザイからやめてくれよ』という視線を飛ばす。