「質素な煮物って聞いてたのに、イクラ入るんかい。つか、画像見る限り簡単そうな煮物なのに、何だよ、その奥深さ。」
楠木さんに握られていた手をスルリと抜き取り、額に当てると「くぅー」という変な声をあげながら天を仰いだ。【のっぺ】なんて親しみ易いネーミングをしておきながら、超難しそう。
「もし、のっぺを食べたがっている人があんまり料理が得意な人じゃなかったら、紙かなんかにのっぺの具材を書きだして、入っていた具材に〇してもらった方がいいかもね。何種類も入ってるから、料理しない人に『何が入ってましたか?』って聞いても、ポンポン答えられないと思う。選択肢を予め書いてあげた方が、『あぁ、これも入ってたかも』って思い出し易いじゃん?」
意気消沈の私に、それでもアドバイスをくれる楠木さん。なんて優しいんだ。
「なーるーほーどー。それ、使わせて頂くわ。早速のっぺの具材リストを作りに行ってくる。ありがとうね、楠木さん」
ココアを飲み干して立ち上がり、缶をゴミ箱に放り投げた。
「お役に立てて何より」
楠木さんがヒラヒラと手を振りながら笑った。楠木さんに手を振り返し、栄養管理室へ向かおうとして、立ち止まる。
「調べるよ、ちゃんと自分でも調べるよ。でもさ、楠木さんっておばあちゃんからのっぺの作り方聞いてるんだよね? 因みになんだけど、楠木さんのおばあちゃんののっぺの作り方、教えてくれないかなー?」
両手を合わせながら、クルリと身体を翻す。岡村さんの奥さんののっぺとは違うだろうが、確実に美味しいのっぺの作り方を知っている楠木さんに聞かないなんて、勿体ない。
楠木さんに握られていた手をスルリと抜き取り、額に当てると「くぅー」という変な声をあげながら天を仰いだ。【のっぺ】なんて親しみ易いネーミングをしておきながら、超難しそう。
「もし、のっぺを食べたがっている人があんまり料理が得意な人じゃなかったら、紙かなんかにのっぺの具材を書きだして、入っていた具材に〇してもらった方がいいかもね。何種類も入ってるから、料理しない人に『何が入ってましたか?』って聞いても、ポンポン答えられないと思う。選択肢を予め書いてあげた方が、『あぁ、これも入ってたかも』って思い出し易いじゃん?」
意気消沈の私に、それでもアドバイスをくれる楠木さん。なんて優しいんだ。
「なーるーほーどー。それ、使わせて頂くわ。早速のっぺの具材リストを作りに行ってくる。ありがとうね、楠木さん」
ココアを飲み干して立ち上がり、缶をゴミ箱に放り投げた。
「お役に立てて何より」
楠木さんがヒラヒラと手を振りながら笑った。楠木さんに手を振り返し、栄養管理室へ向かおうとして、立ち止まる。
「調べるよ、ちゃんと自分でも調べるよ。でもさ、楠木さんっておばあちゃんからのっぺの作り方聞いてるんだよね? 因みになんだけど、楠木さんのおばあちゃんののっぺの作り方、教えてくれないかなー?」
両手を合わせながら、クルリと身体を翻す。岡村さんの奥さんののっぺとは違うだろうが、確実に美味しいのっぺの作り方を知っている楠木さんに聞かないなんて、勿体ない。



