最期の晩餐

「今日は【隼人様、ナイスな閃きありがとうの会】だから、遠慮なくたんとおあがりくださいな」

 焼きあがったハンバーグをお皿に乗せ、隼人に『どうだ‼』とばかりに見せると、

「楽しみー‼ 美味しそう‼ 早く食べよう‼」

 隼人は子供のように燥いだ。

「いただきまーす‼」

ふたりで元気よく唱和し、いざ実食。

こんなにハンバーグを口の中で転がしたことなど、今までなかったわ。というくらいにしつこく噛んで味を確認。

ハンバーグを食べ終わると、二人で目を閉じ一番美味しかったハンバーグを指差すことに。

「せーの‼」

 二人が指さしたハンバーグは、同じものだった。

「やっぱ、これだよね?」

「だよね⁉」

 見事に意見が一致し、翌日、二人が認めた日本一美味いハンバーグの素を鞄に忍ばせ出勤した。……が、

「俺に市販の科学調味料を使えと?」

 林田さん、ブチ切れ。料理人として、それは認められないらしい。

「見た目が普通で凝ったこともしていないのに美味いハンバーグなんて、料理人でない人間が市販のものを使わずにどうやって作ったと思いますか? 逆に」

 しかし、どうせ他に手などない。これで行ってみるしかない。