☆ レンガ造りの小さな家。 ここにあたしたちは住んでいる。 「…なぁ、美月… ……暇。」 ソファーに寝転びながら眠そうな声で呼びかける架月。 あたしは長い黒髪をかき上げる。 「仕方ないでしょ?仕事の依頼が来ないんだから」 必要最低限の物しか置いていない殺風景なこの部屋こそ、 あたしたちの仕事場。 通称、何でも屋。