憂いにひだまり


わたし、今、、、優木くんに抱き締められてる。

いつぶりだろう、誰かのぬくもりをこうして感じるのは、、、
温かくて、でもドキドキする、、、けど、幸せ、、、

すると、優木くんが突然「あ、、、」と呟いた。

わたしは驚き、背の高い優木くんを見上げると「どうしたの?」と訊いた。

「いや、、、そのぉ、、、」
「ん?」
「こんな時に、こんなこと言うのもアレなんだけど、、、」
「何?」
「、、、今、反応した。」
「え?」
「俺の、、、ムスコ、が。」

優木くんの言葉にわたしは黙って彼を見上げ続けると、優木くんは顔を赤く染め「俺、何言ってんだ、、、恥ずかしっ。」と片手で顔を覆った。

しかし、わたしは優木くんに言った。

「それって、今がチャンスってことじゃない?!」
「え?」
「わたしを抱き締めて、反応してくれたんでしょ?もしかしたら、この流れに乗れば、改善できるかもしれないよ?」

わたしがそう言うと、優木くんは驚いた表情でわたしを見つめていたが、すぐに気持ちを切り替えたのか「そっか、、、確かに。」と言った。

「今日は優木くんが最後のお客さんだから、もうお店閉めれるし、帰ろう?一緒に。」

わたしの言葉に優木くんは頷くと、わたしたちはお店を"Closed"にして帰宅することにした。

しかし、その前にわたしたちは薬局へと立ち寄った。