憂いにひだまり


その日の夜。
優木くんからLINEが届いた。

{ お疲れ様!水曜日、いつも通りで大丈夫?)

わたしはそのLINEを見つめて迷った。

優木くんには会いたい。
でも、こんなモヤモヤした気持ちのまま会えない、、、

もし会ったら、訊いてしまいそうだから。
「あの人は誰?」って。

迷いに迷った挙げ句、わたしは「ごめん!水曜日、予定が入っちゃった。」と返信した。

すると、優木くんからは「分かったよ!じゃあ、また来週ね!」と返信かあった。

あぁ、、、わたし、優木くんに嘘ついちゃった、、、

わたしはソファーで蹲りながら、罪悪感に浸った。

わたし、何やってるんだろう、、、

その日の夜はなかなか寝付けず、優木くんに駆け寄って抱きついていたあの女性を何度も繰り返し思い出しては、かき消そうと眠る努力をして、いつの間にか朝を迎えてしまったのだった。


そして、いつもなら優木くんと会うことを楽しみにしていた水曜日。

わたしはベッドから起きられずにずっと布団に包まっていた。

気付けば夕方が近付き、時計に目をやる。

17時、、、いつもなら待ち合わせをしている時間だ。

18時になると、一緒に料理をしている時間だなぁ、、、なんて考えてしまい、19時になれば、一緒にご飯を食べてお酒を飲んで語り合っている頃だなぁ、と思ってしまった。

考えるのは、優木くんのことばかり、、、

すると、21時手前にスマホが鳴り始めた。

電話?誰だろう。

わたしはスマホを手に取り画面を見てみると、そこには"理人"と表示され、スマホが鳴り続けていた。