憂いにひだまり


「うん、いただきます。」

わたしは手を合わせ、フォークで優木くんが焼いてくれたチキンの一つを刺し、口の中へと運んだ。

「どう?」

味の感想を訊いてくる優木くん。

わたしは口元を手で押さえながら「ジューシーで美味しい!」と答えた。

「良かった。」

そう言うと、優木くんもチキンを一つ口の中へ運び、食べ始めた。

「ねぇ、優木くん。もし答えたくなかったら答えなくていいんだけど、、、そのぉ、ED?って、治療法とかないの?」

わたしがそう訊くと、優木くんは医師らしく冷静に「EDになる原因って、まぁ、大体はストレスが原因なことが多いんだ。改善策としては、ストレスを無くす、生活習慣の改善とかがあるんだけど、普通に働いててストレスを無くすなんて無理に等しいじゃん?」と言った。

生活習慣の改善、、、

さっき料理をしながら優木くんが言っていた言葉だ。
だからだったんだ。

「あとは病院行って薬を処方してもらうって方法もあるけど、薬って言ったって、バイアグラとか、そうゆう系の薬を処方されるだけなんだよ。」
「そうなんだ、、、じゃあ、やっぱり自分で改善していくしかないってことかぁ、、、」
「まぁ、そうだね。」
「ストレスがない生活なんて、なかなか難しいよね、、、」

わたしはそう呟くように言うと、チキンをもう一つ口に入れた。