気づけばもう4時あと1時間後には病室に戻らないといけない
だけど戻りたくない。
こんなに楽しかったのに
「リナちゃん次は何する??」
「満桜は疲れてないの?」
「まだ全然余裕だよ!」
「ほんと子どもだねぇ」
「子どもじゃないもん!同い年だもん!」
頬を膨らまして怒る姿も全部私だけが知ってたらいいのに
「あははそうだねちょっと座ろうよ1時間くらい水風船であそんでんだよ」
「え〜こんな時しか遊べないじゃん」
ほんとにまだ5歳児みたい
「ちぇーまぁいいやリナちゃん手術終わったらまた他の遊ぶやつ持ってくるから!!」
「もう勘弁してください」
「がははははダメ〜!」
そう言って満桜は私の隣に腰掛けた
まだ夕日が出てこないから時間の感覚が鈍ってくる
こうして一緒に空を見上げてたわいもない話ができる日があと何日何ヶ月続くんだろうか
「ずっとこうしていたいね」
満桜も同じこと考えてて嬉しい
「あのさリナちゃん」
「ん?どしたの?」
「リナちゃんが手術終わって外出許可降りたらさ、今度どっか行かない?この敷地内抜け出してさ」
「え、」
できるなら凄く行きたいし満桜に色んな景色見せてあげたい
「あ、嫌だった?ごめん忘れて」
「いやもしなにか満桜にあったら責任取れないよ」
「俺のことなんか考えないでよ」
「でも、」
「ほら約束!」
そう言って小指を出てきた
多分何を言っても今の満桜には聞かないんだろうな
「嘘ついたら針千本のーますゆびきった!」
「うぅ私怒られるんじゃ」
「バレなきゃ大丈夫だよ!」
「どこからその自信湧いてくんのよ」
「あははははでもねリナちゃんとやりたいこといーぱいあるよ!」
「例えば?」
「例えばね、花火を見に行ったり、プリクラ撮ったり、学校とか行って一緒に帰ったり、海に行ったり、うわぁリナちゃんの水着、、」
「想像すんな気持ち悪い!」
「がははははリナちゃん今日も鋭い!」
私を必要とされてるみたいですごく嬉しかった
健康な体じゃ今までそんなこと考えたりしなかった。満桜と、出会えたから私も考え方変わったのかな
「ね、リナちゃん」
「なに?」
「俺、リナちゃんのこと」
「うん?」
何この感じ今までの空気と違う
「リナちゃんって将来セミみたいにガミガミうるさく怒ってそうだよね子どもに」
は?何それほんとに何?今の空気感ぶち壊れたんだけど期待した私が馬鹿だったわ
「何言ってんの?もうわからん満桜の頭の中」
「だってさなんか朝早くにミンミーンって怒って起こしに来そうじゃん」
「ん?、まって、セミが鳴いてるのまさか怒ってると思ってる?」
「え、ちがうん?」
がはぁ天然だぁもうだめだぁ
「あれは鳴き声だよただ鳴いてるの」
「え、、そうなの!?初耳なんだが!!」
「でもちゃんとご飯食べさせてくれたり、宿題やらせてくれたり、あー絶対良いセミになるよ」
「良い“母親”でしょ!なんでセミでまとめるの!?」
「え?リナちゃんセミじゃなかったの?」
「違うよ!!!真顔で言うな!」
「じゃあ、カマキリ?」
「どんどんひどくなってない?」
「がははははでも俺、カマキリのリナちゃんも好きだよ〜。シュッてしてて強そう!」
「褒めてるようで全然嬉しくない!!」
「とりあえずミンミーンって鳴いてよセミになれるかも!!」
こいつ病気じゃなかったらどつき回してた
「はいはい、ミンミーン」
「がはははおもんなぁ」
「お前がさせたんだろが!!」
「あひゃひゃひゃリナちゃんおもろ!セミでも俺はいいけどね!!」
「あたしが嫌だわ!」
「でもさ、正直俺もセミみたいなもんじゃん?」
「そんなことないとは思うけどね」
「すごく親近感あるんだよね、、だからセミに惹かれるのかわからないけど」
「まぁセミより好きだよ私は」
「セミが可哀想!」
「絶対それは無いでしょ!」
「俺がセミのぬけがらになるまでずっと一緒にいて欲しい」
「当たり前でしょ」
そのとき満桜の顔が赤くなったのが分かったと同時に目もうるうるしてた
そっと私はお互いの小指どうしを繋いだ
拒絶されるかとおもったけど
握り返してくれたことがすごく嬉しかった
「まぁでもミンミンうるさかったら殺虫剤かけるからねぇ〜!」
「ぎゃぁぁぁ!!人殺し!!お巡りさん〜!」
その時ちょうど警察がいて目が合った
「いや!すいませんなんでもありませんので!」
警察は笑顔で会釈をして去っていった
人騒がせなんだから!!
「がははははめっちゃ焦ってんじゃんぷははは」
このガキが!!!
「殺虫剤かけるよ!!!」
「怖ーいこの女の人」
「お姉さんでしょ!!」
「同い年なのに?お姉さん?!引くわぁ」
「もう帰る!もういいもん!」
「がはははおもろ」
私は本当に帰るフリをした
こんなことしたくない、柄でもないこと
絶対引き止めてくれる、、はず
「えちょほんとに帰んの?まだあと、30分あるけど?、ほんとに?置いていくの?」
咄嗟に手を掴まれた
そんなうるうるした顔で見ないで罪悪感すごいよ
「冗談に決まってるでしょ!」
なにしてんだか
五分くらい沈黙が流れた
だけど気まずくない
この小指で繋がってるから、
「ねぇリナちゃん」
「ん?え、待って、なんで泣いてるの?」
「リナちゃんっやっぱり明日も明後日も会えないの寂しいよっ」
可愛いっ
「あたしも寂しいだけど会えないよ」
「うぅうるさいミンミン聞こえないんだっ」
「は?殴るぞ」
「ぎゃはははは俺死んじゃうよ!!」
「、、、」
「そこは笑いに変えるとこでしょ!渾身の自虐ネタなんだよ!」
「ごめん全然笑えないや、満桜から冗談でも死ぬなんて聞きたくないよ、」
「どうせいつかみんな死ぬんだよ、」
「だけどっ」
「セミさんうるさーい」
「ちょっと」
「俺はリナちゃんがいてくれたらそれでいいんだよ?」
「今を精一杯生きてたらそれだけで十分だと思うよリナちゃんも俺も」
「偉いね満桜はほんとに」
私とは違う
いつ死ぬのか分かってるのにそんなこと言えるのすごいよ
健康な体だった時の私はそんな考え持てなかった
きっと私より遥かに辛いはずなのに
「リナちゃんは俺のヒーローなんだよ」
今なんて、、
「リナちゃんと出逢えたからもっと生きたいって思えるようになったんだ俺」
「こっちの病院に移ってからもう俺が死ぬの分かってるからすごくいい待遇してくれてさ、好きなものとか欲しいものを言ったらすぐ持ってきてくれて、そんな生活に嫌気がさしてたんだ」
「だけどあの日リナちゃんと出会って俺変わったんだよ。もっと生きたいもっとリナちゃんと仲良くなりたいって思えるようになった。それが今俺の生きる糧なんだ」
遠回しの告白みたいだった
気づいたら私も泣いてた
すごく嬉しかったから
同じこと考えてたんだって思えたから
私たちはお互いの事を確認するかのように強く手を繋いだ。まるで離れないとでも言うように
「リナちゃん明日の手術頑張ってね」
「生きて帰ってくるよ」
「うん待ってる」
満桜の小さな手が私の頭を撫でてくれる
それすらも心地よくてずっと一緒にいたいと思わせる
私たちは繋いだ手をほどかずに、ただ静かに空を見上げた。
もう夕焼けが昇ろうとしている
お互いの場所に帰らないといけない
あと少しだけ、この時間が止まればいいのに。
そんな願いを胸に、私は満桜の横顔をそっと見つめた。
くだらなくて、愛しくて、泣きたくなるくらい大事なこの時間。
どうか神様、満桜と離れ離れになるのはまだ、先でありますように。
だけど戻りたくない。
こんなに楽しかったのに
「リナちゃん次は何する??」
「満桜は疲れてないの?」
「まだ全然余裕だよ!」
「ほんと子どもだねぇ」
「子どもじゃないもん!同い年だもん!」
頬を膨らまして怒る姿も全部私だけが知ってたらいいのに
「あははそうだねちょっと座ろうよ1時間くらい水風船であそんでんだよ」
「え〜こんな時しか遊べないじゃん」
ほんとにまだ5歳児みたい
「ちぇーまぁいいやリナちゃん手術終わったらまた他の遊ぶやつ持ってくるから!!」
「もう勘弁してください」
「がははははダメ〜!」
そう言って満桜は私の隣に腰掛けた
まだ夕日が出てこないから時間の感覚が鈍ってくる
こうして一緒に空を見上げてたわいもない話ができる日があと何日何ヶ月続くんだろうか
「ずっとこうしていたいね」
満桜も同じこと考えてて嬉しい
「あのさリナちゃん」
「ん?どしたの?」
「リナちゃんが手術終わって外出許可降りたらさ、今度どっか行かない?この敷地内抜け出してさ」
「え、」
できるなら凄く行きたいし満桜に色んな景色見せてあげたい
「あ、嫌だった?ごめん忘れて」
「いやもしなにか満桜にあったら責任取れないよ」
「俺のことなんか考えないでよ」
「でも、」
「ほら約束!」
そう言って小指を出てきた
多分何を言っても今の満桜には聞かないんだろうな
「嘘ついたら針千本のーますゆびきった!」
「うぅ私怒られるんじゃ」
「バレなきゃ大丈夫だよ!」
「どこからその自信湧いてくんのよ」
「あははははでもねリナちゃんとやりたいこといーぱいあるよ!」
「例えば?」
「例えばね、花火を見に行ったり、プリクラ撮ったり、学校とか行って一緒に帰ったり、海に行ったり、うわぁリナちゃんの水着、、」
「想像すんな気持ち悪い!」
「がははははリナちゃん今日も鋭い!」
私を必要とされてるみたいですごく嬉しかった
健康な体じゃ今までそんなこと考えたりしなかった。満桜と、出会えたから私も考え方変わったのかな
「ね、リナちゃん」
「なに?」
「俺、リナちゃんのこと」
「うん?」
何この感じ今までの空気と違う
「リナちゃんって将来セミみたいにガミガミうるさく怒ってそうだよね子どもに」
は?何それほんとに何?今の空気感ぶち壊れたんだけど期待した私が馬鹿だったわ
「何言ってんの?もうわからん満桜の頭の中」
「だってさなんか朝早くにミンミーンって怒って起こしに来そうじゃん」
「ん?、まって、セミが鳴いてるのまさか怒ってると思ってる?」
「え、ちがうん?」
がはぁ天然だぁもうだめだぁ
「あれは鳴き声だよただ鳴いてるの」
「え、、そうなの!?初耳なんだが!!」
「でもちゃんとご飯食べさせてくれたり、宿題やらせてくれたり、あー絶対良いセミになるよ」
「良い“母親”でしょ!なんでセミでまとめるの!?」
「え?リナちゃんセミじゃなかったの?」
「違うよ!!!真顔で言うな!」
「じゃあ、カマキリ?」
「どんどんひどくなってない?」
「がははははでも俺、カマキリのリナちゃんも好きだよ〜。シュッてしてて強そう!」
「褒めてるようで全然嬉しくない!!」
「とりあえずミンミーンって鳴いてよセミになれるかも!!」
こいつ病気じゃなかったらどつき回してた
「はいはい、ミンミーン」
「がはははおもんなぁ」
「お前がさせたんだろが!!」
「あひゃひゃひゃリナちゃんおもろ!セミでも俺はいいけどね!!」
「あたしが嫌だわ!」
「でもさ、正直俺もセミみたいなもんじゃん?」
「そんなことないとは思うけどね」
「すごく親近感あるんだよね、、だからセミに惹かれるのかわからないけど」
「まぁセミより好きだよ私は」
「セミが可哀想!」
「絶対それは無いでしょ!」
「俺がセミのぬけがらになるまでずっと一緒にいて欲しい」
「当たり前でしょ」
そのとき満桜の顔が赤くなったのが分かったと同時に目もうるうるしてた
そっと私はお互いの小指どうしを繋いだ
拒絶されるかとおもったけど
握り返してくれたことがすごく嬉しかった
「まぁでもミンミンうるさかったら殺虫剤かけるからねぇ〜!」
「ぎゃぁぁぁ!!人殺し!!お巡りさん〜!」
その時ちょうど警察がいて目が合った
「いや!すいませんなんでもありませんので!」
警察は笑顔で会釈をして去っていった
人騒がせなんだから!!
「がははははめっちゃ焦ってんじゃんぷははは」
このガキが!!!
「殺虫剤かけるよ!!!」
「怖ーいこの女の人」
「お姉さんでしょ!!」
「同い年なのに?お姉さん?!引くわぁ」
「もう帰る!もういいもん!」
「がはははおもろ」
私は本当に帰るフリをした
こんなことしたくない、柄でもないこと
絶対引き止めてくれる、、はず
「えちょほんとに帰んの?まだあと、30分あるけど?、ほんとに?置いていくの?」
咄嗟に手を掴まれた
そんなうるうるした顔で見ないで罪悪感すごいよ
「冗談に決まってるでしょ!」
なにしてんだか
五分くらい沈黙が流れた
だけど気まずくない
この小指で繋がってるから、
「ねぇリナちゃん」
「ん?え、待って、なんで泣いてるの?」
「リナちゃんっやっぱり明日も明後日も会えないの寂しいよっ」
可愛いっ
「あたしも寂しいだけど会えないよ」
「うぅうるさいミンミン聞こえないんだっ」
「は?殴るぞ」
「ぎゃはははは俺死んじゃうよ!!」
「、、、」
「そこは笑いに変えるとこでしょ!渾身の自虐ネタなんだよ!」
「ごめん全然笑えないや、満桜から冗談でも死ぬなんて聞きたくないよ、」
「どうせいつかみんな死ぬんだよ、」
「だけどっ」
「セミさんうるさーい」
「ちょっと」
「俺はリナちゃんがいてくれたらそれでいいんだよ?」
「今を精一杯生きてたらそれだけで十分だと思うよリナちゃんも俺も」
「偉いね満桜はほんとに」
私とは違う
いつ死ぬのか分かってるのにそんなこと言えるのすごいよ
健康な体だった時の私はそんな考え持てなかった
きっと私より遥かに辛いはずなのに
「リナちゃんは俺のヒーローなんだよ」
今なんて、、
「リナちゃんと出逢えたからもっと生きたいって思えるようになったんだ俺」
「こっちの病院に移ってからもう俺が死ぬの分かってるからすごくいい待遇してくれてさ、好きなものとか欲しいものを言ったらすぐ持ってきてくれて、そんな生活に嫌気がさしてたんだ」
「だけどあの日リナちゃんと出会って俺変わったんだよ。もっと生きたいもっとリナちゃんと仲良くなりたいって思えるようになった。それが今俺の生きる糧なんだ」
遠回しの告白みたいだった
気づいたら私も泣いてた
すごく嬉しかったから
同じこと考えてたんだって思えたから
私たちはお互いの事を確認するかのように強く手を繋いだ。まるで離れないとでも言うように
「リナちゃん明日の手術頑張ってね」
「生きて帰ってくるよ」
「うん待ってる」
満桜の小さな手が私の頭を撫でてくれる
それすらも心地よくてずっと一緒にいたいと思わせる
私たちは繋いだ手をほどかずに、ただ静かに空を見上げた。
もう夕焼けが昇ろうとしている
お互いの場所に帰らないといけない
あと少しだけ、この時間が止まればいいのに。
そんな願いを胸に、私は満桜の横顔をそっと見つめた。
くだらなくて、愛しくて、泣きたくなるくらい大事なこの時間。
どうか神様、満桜と離れ離れになるのはまだ、先でありますように。



