【完】オキナグサに愛を込めて



「そろそろ行くぞ」


わたしがオムライスを食べ終わったことを確認したレンさんに言われた。

『行くってどこへ……?』


わたしが質問している間にレンさんはすでにレジへと足を進めていた。


追いかけてお財布を出したけど、レンさんは払わせてくれなかったし、金額すらも教えて貰えなかった……。


いつかこのお返しは必ずしようと心に決めお店を後にした。


……百貨店を出ると目の前さっきの車が止まっていた。


「ホシミヤ様、どうぞこちらへ」


レンさんよりも身長が高いダンディーな運転手さんは財部-タカラベ-さんというらしい。


『ありがとうございます!』

わたしが車へ乗り込むとレンさんも後に続いて乗り込んできた。