【完】オキナグサに愛を込めて



「大変お待たせいたしました〜」


タイミングよく戻って来た店員さんの手には溢れんばかりの洋服の山。


それから、10パターン程見繕ってもらい試着をした。


『あの、わたし似合ってますか……?』


不安でいっぱいの中レンさんに問いかける。


「全部くれ」


…………全部!?


レンさんの返答は想像の斜め上をいっていた。


「承知いたしました。ではご自宅へ郵送しておきます」

店員さんは当然のことのように伝え、

「今お召の洋服を着ていかれますか?」

と、レンさんへ聞いていた。

わたしが今着ているのは新作のワンピースらしい。
白を基調としたドレスにも見えるワンピースは上品でお姫様にでもなったみたいだった。


「あぁ」

レンさんが返事をするやいなやパチンパチンと値札が切られた。