『10月14日ですか?』 「あぁ、その日はお前と過ごしたい」 『……っ』 またわたしといてくれるんだということにも喜びが涙となって頬を伝う。 「おい、嫌だったか?」 『いえ!嬉しくて……』 指でわたしの涙を掬うその仕草に擽ったさを感じながら、 「忙しいやつだな」 と零すレンさんが口角を上げたのにつられてわたしも自然と笑みがこぼれた。