───……今回は前回と違い意識があるせいで、この状況にドキドキして寝れる気がしない。


部屋の中央にあるキングサイズのベッドは2人で寝るには十分過ぎる広さだった。


なるべくレンさんの邪魔にならないよう端の方で小さくなって寝ることにした。


「お前、そんなとこで寝たら落ちるぞ」


『大丈夫です!寝相はいい方なので!』


「そういや、ベッドの下から……」

『!?!!!?』


怖い話が苦手なわたしにはそのセリフだけで十分恐怖に襲われた。


「ほら、こっちこい」


冷静な判断を失ったわたしは勢いよくレンさんの胸へ飛び込んだ。


その瞬間、レンさんの匂いが鼻いっぱいに広がった。
同じシャンプーを使ってるはずなのに全然違う匂いに感じる。

甘くて優しい香りに安心感を覚えた。

……それと同時に眠気が襲ってきた。