【完】オキナグサに愛を込めて



「エマ!やっと来たー!」

『シホ!昨日は1人で帰しちゃってごめんね』


昨日シホと別れる時ずっと気がかりだった。


「大丈夫よ。パパに迎え頼んだらすぐ来てくれるから」

うちは夜遊び大歓迎だから!なんて、シホの家は不良に対して寛大だなあ。


『そっかぁ、良かった…』


「そんなことより!話聞かせてよ〜」


『う、うん。わたしレンさんの家に行ったの』


「えー!レンさんの家に!?」


シホが余りにも大きな声を出すからクラス中の視線がこちらに向いた。


『ちょっとシホ!声が大きい!』

「ごめんっ…つい…」


違う違うと顔を振ってクラスのみんなにアピールする。


レンさんの家、なんてそんな訳ないとみんな直ぐに興味が無くなったみたい。