【完】オキナグサに愛を込めて



「お前、お化け怖いんだな……」

笑いが堪えきれないのか声を震わせながら聞くレンさん。

『…え』


『あ?なんだよ」


『レンさんが笑ってるの初めて見ました』


「あぁ?」


さっきより凄んでるけど、不思議と怖くはなかった。


レンさんの色々な表情が見れて、たったの数時間がとても長く感じれた。


まだ出会って数時間のわたしにここまで良くしてくれて、なんとお礼をしたらいいのか…。


『あの…ご迷惑をかけてたみたいで…すみません…何から何までありがとうございました』


改まって昨日の反省を伝える。


「お化けが怖くなったらまた抱き締めてやるよ」


口角を上げたレンさんに今度こそ反論した。

『もう!バカにしないでください!!』