【完】オキナグサに愛を込めて



「嫌ならやめてやる」


わたしの頭を優しく撫でるレンさん。


嫌なんかじゃない。


少し……ほんの少し怖いだけ。


『……嫌じゃないんです。ちょっとだけ、怖くて……』


わたしの言葉にフッと笑ったレンさんは、


「エマが怖がることなんてしねぇよ」


そう言ってレンさんの匂いに包まれた。


不思議と安心する大好きな匂いは、いつだって大丈夫って安心させてくれる。