【完】オキナグサに愛を込めて



それに……


『もっと早く気持ち伝えればよかった!』


安心感と共にそんな言葉が零れ出た。

「うんうん!ほんとそうだよー!」


目に涙を浮かべて笑い合うわたし達に、


「忙しい奴らだな」


そう言ったレンさんはわたしの手を取り歩き出した。

隣を歩くレンさんの表情は柔らかく、わたしを見つめる目は今まで以上に温かさを感じた。


……好き。ううん、大好き。
これが愛おしいという気持ちなんだ。


たぶん今わたしの顔はふにゃふにゃで溶けそうだと思う。