「本当に言ってるの!?」


シホはその大きな目が今にも飛び出してきそうなくらい驚いてた。


「急にお腹痛いなんて、どうしたのかと思ったらそんな事があったのね」


───さっきまでの出来事を事細かにシホに伝えた。


『ど、どうしよう。わたし、レンさんの近くに…』


「次の走りの日、声掛けられるかもね」

興奮気味なわたしをさらに煽る一言。


『いや、でもレンさんはわたしが誰かなんて知らないと思う。』

「そりゃそうか」

ありえないよね。なんて笑いあった。


───想像もしてなかった日々がすぐそこまで来てるなんてこの時のわたしはちっとも気が付かなった