「エマ、大丈夫……じゃないよな。くそっこれ鍵ねぇと取れねぇのかよ」
『……ヒロくん……』
みんながいる…助けてくれた……。
レンさんが来てくれた時と同じ安心感に包まれてまた涙が溢れた。
その時、
「ホシミヤ!」
涙で視界が滲んで見えなかったけど、ユウキさんがヒロくんを呼ぶ声が聞こえた。
それと同時にチャリンと金属音がして何かがこちらへ投げられたみたい。
「おう!」
ヒロくんはそれを使って鎖を解いていくれた。
ユウキさんが投げてくれたそれは鍵だったのだ。
解放された足がやけに軽く感じた。
自由になった手を広げヒロくんに抱きついた。
『……ヒロくん、来てくれてっ……ありが…っとう…怖かったっ……』
「あぁ、エマごめんな……」
