【完】オキナグサに愛を込めて



次の日のお昼休みレンさんが教室へ来ることは無かった。


そして、また新しい噂が校内に広がっていた。


「1年の星宮はレンさんを捨てて新しい男がいる」
「ヒロキさんと付き合ってる」

中には名字が同じだから結婚してるだとか…。

なんでか分からないけどヒロくんには兄弟は居ないと決まってるらしい。

……いるんですけど。


ヒロくんがこんなに有名人なんて知らなかった。


わたしは妹ですけどと声を大にして言いたかったが次から次に流れる噂話に抵抗する気力を失った。



「ちょっとエマどうなってるの?」


イチジョウさんとデートしてたのかお昼休みから遅れてやってきたシホ。

『どうなってるんだろうね』


まるで他人事のように返すわたしにシホは目を見開いて驚いてた。