───…それからも変わらずお昼休みは空き教室でレンさん達と過ごす。


シホは空き教室へ来たり来なかったり。
ほとんどの時間をイチジョウさんと過ごしていた。


そんな生活にも慣れて来た頃、アキトさんとは色んな話をするようになった。


普段黒龍がどんな活動をしているのか、アキトさんは遊び人だけど彼女ができたら一途になるって事も聞いた。


……そしてレンさんの話も。


「俺はいまは特定の彼女は作るつもりねぇけど、俺が決めた女はぜってぇ大事にする」


『アキトさん意外と紳士なんですね』

「まぁ俺たちはそうだよ、レンもそうだしな…」

『レンさんも…?』

「悔しいけど、レンはエマちゃんの事すげぇ大事にしてるよ」

『レンさん、わたしのこと大事なんでしょうか…』

「…どうしたのエマちゃん……」


皆が言ってくれるレンさんのわたしに対する気持ちが分からない。

特別にしてくれてるのは分かるけど、この先もずっとそうかなんて分からないよ。


『レンさんの気まぐれなのかな、なんて…』