「何だかレンさんの気まぐれで近くにいるみたいだけど勘違いしないでよね。どうせすぐあなたの事なんて捨ててまた前みたいにわたしも倉庫に呼ばれるんだから」
キツく睨みを利かせたマイカさんは気が済んだのか歩いていってしまった。
マイカさんとレンさんが過ごした時間はどれくらいだろう。
レンさんの事をよく知っているようなマイカさんの口ぶりに胸がチクリと傷んだ…。
レンさんが倉庫に女の子を呼ぶ話は有名だし、そこで何があるのかなんて何となく分かっていたつもり…。
それなのに、レンさんからの言葉や表情にわたしが特別なんだと勘違いしていた。
ただ、もう少しこの夢物語の続きが気になってしまう。
溢れだしてしまいそうな気持ちをゼロにして、無かったことになんて出来ない。
傷付くことは分かっているのに…。
