初めて入るこの部屋はベッドが1つと小さなソファーが1つのシンプルな部屋。
……学校の教室とは思えないけど。
手を引くレンさんにそのままベッドへ座らされた。
「エマ、大丈夫か?」
その声にわたしを心配してここへ連れてきてくれたのだと気付く。
『大丈夫です…』
レンさんの気持ちが分からなくて泣きそうでしたなんて言えないよ…。
「あいつらに何かされたか?」
『されてないです!お話してただけですから…』
「そうかよ、何かあったら言えよ」
頭を撫でながら優しい声のトーンが心地よかった。
『はい』
ユウキさんとイチジョウさんを信用しているからかそれ以上聞いてくることは無かった。
