それからレンさんは忙しそうに幹部室を行ったり来たり。
とても忙しそう。
…わたしここに来て良かったのかな。
『わたしってここに居てもいいんでしょうか。レンさん忙しそうですし…』
「レンはこの後エマちゃんと過ごすために急いで仕事終わらせてるんだよ。もうすぐ落ち着くと思うからもうちょっと待っててね」
ふわっと笑うユウキさんはそれから思いついたように、
「エマちゃん、どうして今日呼ばれたか知ってる?」
ずっと疑問に思ってたことを聞いてくれた。
ユウキさんはわたしの心が読めるのかもしれない。
『知らないんです』
「やっぱり…」
何かあるのは気づいてた。
こんなに大人数で走ることなんて今まで無かったんだから、いつもと違うってことはなんとなく察していた。
