「だって明日は……」
「アキト、黙ってろ」
レンさんは何故かアキトさんの言葉を遮った。
何故アキトさんの言葉を遮ったのか分からなかったけど、真っ直ぐわたしを見つめるレンさんにそれ以上何も聞けなかった。
「家まで迎えに行く」
『はい…』
それから、口を尖らせるアキトさんを無視して、続けた言葉にアキトさんが立ち上がった。
「なんでエマちゃんの家知ってるの?」
なんでだよレン!いつの間に!と怒っているアキトさん。
レンさんには水族館の帰りに家まで送ってもらったから、その時に家を知られてる。
偶然とはいえレンさんはわたしの家を知ってるから迎えに来てくれるのかな……?
