【完】オキナグサに愛を込めて



「アキトさんに色目使ってんなよ」
「あんたなんか遊びなんだから、さっさと身を引きな?」


……わたしがアキトさんに言い寄ってるみたいな言い方。


『あの、わたしアキトさんとは何も無いです……』


「はぁ?毎日教室に呼びつけといて何言ってんの?」


『いや、呼びつけてる訳では……』


ダメだ。この人達は何を言ってもわたしが言い寄ってるって捉えちゃう……。


「あんたなんかアキトさんが相手する訳ないんだから」


『わたし、アキトさんとお友達なだけなので……』


「調子乗んないで!」

わたしの言葉は火に油を注ぐようで、返答に困ってしまう。
本当にアキトさんとは何も無いのに……。


「今日は忠告しに来ただけだから。次はただじゃ置かないから。」


キッと睨まれわたしは体育館裏に取り残された。