【完】オキナグサに愛を込めて



水族館はなんと顔パスだった。

『レンさん!チケットは……?』


「いらない、親父の会社から話通してる」


レンさんのお父様は一体どんなお仕事をされているのだろう。

わたしの疑問は露知らず、レンさんはすでに水族館の中へ入っていってる。

小走りで追いかけるわたしに振り返り、早くしろとレンさんの顔が言ってる。


「デートするんだろ?」


こんな幸せ良いのだろうか。


……もう、考えてもしょうがない。どうにでもなれ!


『…よろしくお願いします』


ドキドキのデートが始まった。