まって、後輩くん

『振られたんだ』



高校入学からずっと仲良しの咲希(さき)にLIMEを入れてとぼとぼと歩く。




電車ですぐ帰る気にもなれなくて、一駅分だけ歩くことにした。




泣くつもりなんて無かったのに、歩けば歩くほど彼との思い出が蘇ってきて、気付けば目元は熱を帯びていた。





こうやってすぐ泣くところも子供っぽかったのかな……。





情けない顔を誰にも見られたくなくて、俯きながら早足で歩いていたその時だった。





「あっ、ごめんなさい!」





ドンッと誰かの肩にぶつかった。

衝撃でスマホを落とし、しゃがみ込む私の目の前に1人の男の子がかがんだ。





「俺の方こそすみません。大丈夫ですか?……って泣いて……」




「すみません!私前見てなくて……!本当に大丈夫なので……!!」





急いでスマホを拾って振り向かずにダッシュした。






スマホを拾ったときにチラッとだけ見えた。
あの制服は私と同じ学校。


同じ学校の人にこんな泣き顔見られちゃうなんて……。





顔までは見えなかったけど、同じ学年とかだったらどうしよう……。