まって、後輩くん

"年上が好き"




これは私がずっと前から言っていること。




年上って余裕があってかっこいいし、リードしてくれるし、なにより甘やかされるのが好きだった。




大人びた彼に似合うように、髪は伸ばして巻いてみたし、口紅はちょっと濃い色にしてみたり。
少しでも"オトナ"に見えるように毎日背伸びしていた。




けれどそんな努力も虚しく"子供っぽい"という理由で振られてしまった。





気付けば外は薄暗くなり、目の前には飲み干された元恋人のグラスと、色が薄くなった私のグラス。






薄いはずなのに、美味しくないはずなのに、


飲んでみても何も感じなかった。





帰ろう……







そう思ってレジに向かうと、もうお会計は済んでいて、最後の彼の大人びた行動に虚しくなった。