「……結城先輩、最近避けてません?」
カフェの控え室でエプロンを外そうとした手を止める。
後ろから届いたその声に、心臓が跳ねる。
「そんなこと、ないけど?」
何気ないふりをして答える。でも、言葉が続かない。視線を合わせることすら、なぜかできなかった。
あの日——
元恋人との気まずい再会を、夏目くんが助けてくれた日から。私は、夏目くんのことを、ちゃんと「男の子」として意識してしまっていた。
後輩だからって、安心してた。
でも、今の夏目くんはちがう。ふとした仕草や真剣な目に、ドキッとさせられることばかりで。
だから最近は、少しシフトをずらしたり、休憩も一緒に取らないようにしていた。
学校ですれ違ってもすぐ目を逸らして気付かないふりをしていたのに……。
「……じゃあ、なんで目、合わせてくれないんですか」
振り返ると、そこには真っ直ぐな目があった。
真っ直ぐなのにどこが寂しそうなその目。
きっと誤魔化しなんて通用しないだろう。
通用しないというか逃がしてくれないんだろうな……。
カフェの控え室でエプロンを外そうとした手を止める。
後ろから届いたその声に、心臓が跳ねる。
「そんなこと、ないけど?」
何気ないふりをして答える。でも、言葉が続かない。視線を合わせることすら、なぜかできなかった。
あの日——
元恋人との気まずい再会を、夏目くんが助けてくれた日から。私は、夏目くんのことを、ちゃんと「男の子」として意識してしまっていた。
後輩だからって、安心してた。
でも、今の夏目くんはちがう。ふとした仕草や真剣な目に、ドキッとさせられることばかりで。
だから最近は、少しシフトをずらしたり、休憩も一緒に取らないようにしていた。
学校ですれ違ってもすぐ目を逸らして気付かないふりをしていたのに……。
「……じゃあ、なんで目、合わせてくれないんですか」
振り返ると、そこには真っ直ぐな目があった。
真っ直ぐなのにどこが寂しそうなその目。
きっと誤魔化しなんて通用しないだろう。
通用しないというか逃がしてくれないんだろうな……。
