夜になり詩織の部屋にはスマホの電話の音が鳴った。
「あっ!」
すっかり忘れていてスマホを昨日まで履いていたスカートのポケットから出した。
「も、もしもし」
「既読にならないから電話してみた」
「ありがとう」
「ぼーっとしすぎじゃね?まあいいけどさ」
「眠いんだよね」
「なぁ、眠り姫はさ、運命の人のキスで目覚めるんだぜ」
「そうだね、でも私は姫じゃないから」
「冗談くらいかわしてくれよ(笑)」
「ごめん…」
電話の向こうで赤崎くんはケラケラ笑ってくれていた。
「なあ、テスト休みで買い物に付き合ってくれないか?」
「私も買いたいものがあるの」
「ショッピングモールに入ってるスポーツ店でいいのか?」
「えっと…近くだけど契約店で買わないといけなくて」
「じゃあ先に詩織の買い物を済ませてから俺の買い物して飯食って帰るか?」
「あ、うん、いいよ」
決めてくれて助かると詩織は思った。
「一限だけのテストの日でいいか?」
「いいよ、2日目だよね」
「おっ、覚えてるじゃん」
「バカにしないでよ、英語だよね」
「残念、数学だ」
「えー!痛っ」
びっくりしてどこかをぶつけたようだ。
「ハハハッ、電話切ったら時間割確認する事、じゃあな」
慶太は電話を切るとベッドの上で腹をかかえて笑ったのだった。
「うわっ、本当だ、数学じゃん、助かった〜」
そして詩織は時間割を見直してベッドに横たわり寝たのだった。



