玄関を開けると凄く静かだった。
ベッドに大の字で慶太くんが寝ている。
「時差ボケだ(笑)慶太くん、帰ったよ」
「うん…」
詩織は着替えてベッドに入った。
「慶太くん、SNSに載せるコメントデータ頂戴よ」
「あ〜ふぁ…眠い」
慶太は無理やり体を起こした。
「来て、詩織」
「あっ、うん」
いつものように前に後ろ向きに座ろうとしたが反対と言われ前向きに座ると体を密着させてきた。
「ちゅっ…」
軽くキスをくれると詩織の胸に顔を埋めた。
「抱きたいけど、寝たい…」
「寝てもいいけど、だからSNSの文章送ってってば」
「うーん…」
慶太は詩織のスマホにデータを送ってくれた。
「慶太くんのを送信するよ?」
「うん」
眠そうな慶太くんの指を持ち詩織が
投稿した。
「送信と……珍しいね、慶太くんが目を覚まさないのって」
「めっちゃ緊張したから今ダルい…」
「それを見せないのが凄いよね、私なんてまだ全然インタビューに慣れないのに」
「……」
「慶太くん?」
詩織は慶太の頭を持ち上げた。
「あー、意識が一瞬飛んでたわ」
「ちゅっ、ありがとうね、帰ってきてくれて」
「今日から…夫婦だな…」
「色々手続きしなきゃ」
「明日オフ?」
「うん、お出かけしようかね、通知うるさいから朝まで音消すね」
「…うん」
「ピンポンピンポンピンポン」
LINEの通知音が部屋に鳴り響いた。



