「詩織の方がサインは書き慣れてるよな(笑)」
そうでもないよと手馴れた様子で書いていく。
「まあバドミントンしてる人にはやっぱり憧れよね」
香央が言った。
「そうそう、バドミントン部の子に言われたもんね」
詩織は黙々と書いていった。
「会社の名前のおかげだよ(笑)」
「赤崎さんと写真撮りたい〜」
沙央が言い出した。
「SNSに載せないならいいよ」
何故か詩織が答える。
「お父さんが戻ったらみんなで撮ろうか」
慶太がそう言うと双子も納得した。
「やっぱり写真は面倒ですか?」
香央に聞かれると慶太は答えた。
「面倒というか……実は苦手なんだよね、中学の頃、知らない間に載せられてて」
「中学からモテモテだったんじゃ、ねっ」
「高校でもバスケ部は見学できる日が決まっててね、慶太くんはたくさん撮られてたよ」
詩織が自慢げに話す。
『そうなんじゃ』
すぐにハモる双子たち……
「この間の全日本でも結構投稿されてたよ」
「それは、仕方ないとはわかるんだけどね、お客さんありきだし、性格的に何か恥ずかしいんだよな……」
『かわいい』
「こら、年上にかわいいなんて言わんの」
「だって、お姉ちゃんは思わんの?」
「うっ……時々は……う〜、かわいいと思うよ」
「ほら〜」
「なるべく自分の写真は見ないようにしてるんだよ」
慶太は少し照れて顔が赤くなった。



