「はい、到着。上がって?」
「え」とか「あ」とか意味のないつぶやきとともに、靴を脱ぐ。その玄関の広さにも驚いたが、もっと驚いたのは広いリビングダイニングだった。
白壁とフローリングのナチュラルな風合いを、黒のダイニングテーブルとライトグレーのチェア、おなじくライトグレーのL字形ソファという家具類がすっきりと引きしめている。ペンダント照明のやわらかな光が部屋に満ちて、心地よさそうだ。
家具類以外の物は少ないが、コーナーチェストの上には飛行機の模型が飾られていた。弟の夢を叶えるためにパイロットになったと聞いたが、朋也自身も飛行機が好きなのだろう。遠目にも、それらは朋也が型式限定免許を取得した機体のものだと見分けがついた。
大きな張り出し窓の向こうには、誘導灯に彩られた滑走路さながら、煌びやかな夜景が広がっている。快晴のときには、遠く東京湾までが望めるのではないか。さぞ壮観だろうと思う。
しかしなによりも美空の目を引いたのは、リビングの壁に飾られた、オーロラの写真パネルだった。
「ここが日本だってことを忘れそう……」
まるで実際に、オーロラの下に立っているかのようだ。立ち尽くしていると、朋也に肩を叩かれた。
「いつか自分の操縦する機体から生で見たい、っていう気持ちを込めて飾ってる。それより、はいお土産。なんだと思う?」
ふり返った美空は、両手に乗るほどの大きさの白木の箱を渡された。
黄色いリボンをかけられた表面には、ドイツ語らしい表記で店名が刻印されている。どこかで聞いたことのある店名で、ピンときた。
「え」とか「あ」とか意味のないつぶやきとともに、靴を脱ぐ。その玄関の広さにも驚いたが、もっと驚いたのは広いリビングダイニングだった。
白壁とフローリングのナチュラルな風合いを、黒のダイニングテーブルとライトグレーのチェア、おなじくライトグレーのL字形ソファという家具類がすっきりと引きしめている。ペンダント照明のやわらかな光が部屋に満ちて、心地よさそうだ。
家具類以外の物は少ないが、コーナーチェストの上には飛行機の模型が飾られていた。弟の夢を叶えるためにパイロットになったと聞いたが、朋也自身も飛行機が好きなのだろう。遠目にも、それらは朋也が型式限定免許を取得した機体のものだと見分けがついた。
大きな張り出し窓の向こうには、誘導灯に彩られた滑走路さながら、煌びやかな夜景が広がっている。快晴のときには、遠く東京湾までが望めるのではないか。さぞ壮観だろうと思う。
しかしなによりも美空の目を引いたのは、リビングの壁に飾られた、オーロラの写真パネルだった。
「ここが日本だってことを忘れそう……」
まるで実際に、オーロラの下に立っているかのようだ。立ち尽くしていると、朋也に肩を叩かれた。
「いつか自分の操縦する機体から生で見たい、っていう気持ちを込めて飾ってる。それより、はいお土産。なんだと思う?」
ふり返った美空は、両手に乗るほどの大きさの白木の箱を渡された。
黄色いリボンをかけられた表面には、ドイツ語らしい表記で店名が刻印されている。どこかで聞いたことのある店名で、ピンときた。



