由良君は離さない

ダイニングテーブルへ移動した私と由良君は
出来立てを、冷めないうちに口に運ぶ。



「……おいしい」

「うん」



空腹は最高のスパイスとはよく言ったもの。

おなかがぺこぺこだったから
いつもよりも、何倍も美味しく感じる。

夜中にカロリーのあるものを食べる背徳感はあるけど、その美味しさには抗えない。


あっという間に、たいらげて
お皿を空にする私。



「おかわりあるよ」



同じく、空になったお皿を持って
立ち上がる由良君。

食べ足りない様子の由良君は
おかわりをしにキッチンへ向かおうとする。



「……太るからいい」



本当はもっと食べたいけど……



「じゃあ、俺、全部食べちゃうよ?」



やせ我慢をする私を、ちらりと見て
本当にいいの?と目で問いかける由良君。



「~~っ……や、やっぱり食べる…っ
おかわり、ください!」



まんまと由良君の誘惑に負けた私は
慌てて、おかわりを要求したのだった。