BLACK ROSE ___歪んだ純愛

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これは俺の、小学生になる頃の……今になってはとても大切な思い出だが、当時の俺にとっては特別でもなんでもないある日のお話。




『あーまーねー!おーきーてーっ!遊ぶよっ!!』


『うるさいれのん。耳こわれるから早くおきて、あまね。』


この日の俺は甲高い声と真逆に低い素っ気ない声で目を覚ました。




『あ〜〜っ、やっと起きたーー!』

『おはよ、あまね。遅すぎ、耳こわれるところだった。』



いつも明るく正義感の強い恋暖とクールで冷たい反面、本当はすごく優しい漣空。

性格は真逆なようで根はそっくりな2人。




この2人は世にも稀な、深緑色の瞳を持つオッドアイの双子であり、生まれたときからずっと一緒の俺の幼馴染だ。



まぁ会社員と専業主婦の両親を持つど平凡なうちとは違い、2人の親は大手化粧品メーカー、HIBARIを経営する社長夫婦という超大きな違いがあったけど。





そう___蓮海恋暖と彪乃漣空は御令嬢と御曹司の雲雀恋暖と雲雀漣空だった。




しかし、こんなにも立場が違うのに家が向かいだったため生まれたときからずっと俺と仲良くしてくれていたのだ。