BLACK ROSE ___歪んだ純愛

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「あらあら、今日もお熱いことで。こっちの温度は氷点下に下がりっぱなしだわ〜?」




「うわっ!寧羽、周も!人を付けて何してるの……?」 



パンダ状態のまま学校の玄関に入ったその時。

地を這うような声がしたと思ったら、後ろには恨めしそうな表情をした寧羽が背後霊のようにいた。



……さすがに怖いから!!あと寧羽に恨まれるようなことも怒られるようなことも私してないんだけど…?

だって今日は遅刻寸前じゃなかったし?


あ、そうそう。ちなみに最近は家の最寄り駅から学校の最寄り駅までは寧羽と桃萌と周と。
学校の最寄り駅から学校までを漣空と一緒に行っているんだ!




「ふんっ、リア充爆発しやがれ!」


「リア充??ばくはつって?」




ニヤニヤと小突いてくる寧羽に目を瞬かせ、ぽかんとしてしまう。


んー何言ってるの??




「ははっ、ドンマイ寧羽。何1つ通じてねぇよ。」


「あ〜〜っ、うっざい!!周あんたもねっ!」

「はぁ?俺関係ねぇし、なんなの。」




なんて首を傾げたらよくある2人の言い合いが始まってしまった。

毒舌で、何でもズバズバ言ってしまう2人を言い合いさせてしまうと大変なことになってしまうのだ。



……まぁいいやほっといて、漣空と教室行こーっと。





「ふは…っ。仲良いね、あんたら。」



「…っえ?」



呑気にスルーしてたらなんと漣空が軽く吹き出して周と寧羽に話しかけていた。



突然の漣空の変化に私が驚いてしまう。


今まで漣空が誰か他人に話しかけることなんてなかったのに………。