「…ハハッ。なぁ、恋暖。」
「うん?何っ?」
結局何されても許してしまう私は病にかかったんじゃないかレベルで漣空に惚れ落ちている。
「今日暇だからまた放課後デートしよ。」
「……っ!うんっ、するする!え私行きたいとこあって!」
漣空と一緒にすることは何でも楽しくて仕方がない。そしてしたいことも次から次へと溢れ出てくるのだ。
今までこんな感情になったことがない。
楽しくて世界が輝いて見える。
「ふはっ、目輝かせすぎ。」
眩しいものを見るように目を細め、楽しそうに笑った。
前とは違って漣空の笑顔も増えた。
「え〜いいじゃんっ、漣空と行きたいとこいっぱいあるんだもん〜。」
「じゃ、恋暖の行きたいところ全部行こ。」
「うんっ!」
なんて話をしていると学校が近づき、同校の生徒も増えてきた。
「……あはは、また見られてる。」
「そーだな。」
あの後、なぜか私たちは注目されまくって動物園のパンダ状態になっているのだ。
寧羽曰く、彪乃漣空が私と付き合って今までと態度が360°変わったかららしい。
あんなにも優しく笑うなんてありえない……!!明日は空から槍が降ってくる、とかわけ分からないことを言っていた。
……まぁ確かに漣空がこんな優しく笑うことなんてなかったしなぁ。
まず皆、付き合った事自体を驚いてるっぽいし。
私は小さく笑いながらあの日を思い浮
かべた。



