「それはあなたが寝坊するからでしょ、学ばないくらいにね。」
やれやれそんなことも分からないのに頭が良いなんて訳分かんないわね、だって。
……寧羽、それは褒めてるのかな?
「…ふふっ。おつかれ〜〜頑張ったね、れの。」
寧羽の隣でにっこり笑った桃萌はいつも唯一の味方でとっても優しく可愛くて癒し系の女の子。
やっぱ桃萌大好き!!
「まぁ俺は澄野に同感だけどな。どう考えても、恋暖がバカすぎ。」
なんてにやりと笑った周は、桃萌に癒されていた私を地獄に突き落とすようにいきなり額にデコピンをお見舞いしてきた。
「痛っ…!!ねぇひどい、ひどいよ〜〜!」
…なんなんだ、周のやつ!朝からイラつく〜〜!!
何なの、ただの幼馴染のくせにそんな扱いして!もう!!
「はいはい、うるさいうるさい。」
強く睨みつけたが、意味がなかったようで軽くあしらわれていつの間にか来た電車に勝手に乗り込んで行った。
……ん?電車が来たってことは…?
「れの!」
「え!?あっ!ちょ…っ!!」
桃萌の声が聞こえた瞬間、人の波にのみ込まれた。
もみくっちゃにされた挙げ句、3人ともはぐれてしまった。
なんでこうなるの〜〜〜?
今日は厄日?呪われてる?
___多分私は本当に呪われていたんだ。
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「やっぱバカね、恋暖は。」
「……はぁ、うるさいよ…寧羽。」



