「……フッ。なんてお礼を言える限りお前はここに足を踏み入れる人間じゃない。何があったか知らないけど元いた場所に戻りな。」
「……はっ!!?ふざけ__」
「まだ自分自身を見てくれる人がいるんじゃないの。……俺と違って。」
……俺と違って?
意味がわからず首を傾げた。
この人は……何を望んでるの?
「……っ、わかってる、ダメなことも現実逃避なのも…でも構われたくなかった…っ!」
あの子の言う気持ちもわかる気がした。
「ならいーじゃん。人に見てもらえるってウザく感じる時もあるけど、1番心が温まんだよ。生きてるって感じられる。」
「……っ、」
「あんたは………いないの?人を助けてくれるくらい優しいのに。」
「……俺は道を踏み外したから。もう無理だけどお前はまだ超える寸前だ。だから、戻れ。」
このときの諦めたような自嘲するような笑みを浮かべた彪乃漣空を見て気がついた。
この人は、自分ではどうしようもできなくてしょうがなくこの闇の世界で生きているんだと。
……そう思ったら私もこの人をこれ以上道を踏み外させることをさせたくなかった。
放っておけなくなった。
そうしたら……体が勝手に動いて自分から話しかけるようになっていた。
こんなことして根っからのバカだと思う。
寧羽とかに言ったら怒るを超えて呆れられそうだし。……いや、それで彪乃漣空を好きなのかと勘違いされたのか。
今思い出してもいきなりそんなこと言いだすなんて頭狂ったのかと怒りたくなるが……そんなことしてたら時間が無駄になる。
……あーあ、もう聞かなかったことにはできない。
こうなったら諦めて私も彪乃漣空を助けに行く。
そして……あの人の本当の姿を教えてもらおう。
はっきり心に決めた。
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そう誓ってもうすぐ1日が経とうとしていた。
……そろそろ、あの人たちが計画を決行する時間。



