彪乃漣空にしてみたらこんなしょうもないことで気にかけられて、ウザいって言われてもおかしくないけど……。
どうしても気になって仕方がなかった。
……周防飛鳥みたいに狂ってる奴とは全く違ってすっごく優しいから。
彪乃漣空の素であろう姿を見たのは本当に偶然だった。
あれはたまにしてる夜の散歩の時のこと。
散歩と言うには危険を冒し過ぎかもしれないが、何かしらに耐えきれなくなると私は夜に繁華街へと行くくせがあるのだ。
キラキラと光るネオン街でガヤガヤと賑やかで笑ってる人々。
魅惑的で中毒性があるこの夜だけ現れる危険な世界。
どうしてか分からないけど繁華街へ行くことをやめられなかった。
そうやって繁華街を歩いていたある日。
表の道からは逸れた所で騒がしい声が聞こえるなーと不審に思い、覗いてみれば。
誰かが殴り合いをしていた。
そしてその片方が彪乃漣空だったのだ。



