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「クソ……ッ!もういい、明日の放課後、彪乃漣空を襲って皇帝の座を奪い返す!」
「ですがしかし…!」
「うるせぇ!これ以上我慢できねぇんだよ!何でこの俺が皇帝じゃねぇんだそんなのありえねぇんだよ…ッ!」
「……は?」
昼休みの結末に若干納得もいかず歩いていた放課後。
突然聞こえた怒号に思わず思考も足も止めて物陰から聞き耳を立ててしまった。
そこにいたのは明らかに偉そうな態度を取る王様のような男と頼りなさそうな部下のようにアセアセしている男数人。
………この人たち、よくこんな堂々と人を襲うなんて言えるよねぇ。
それに俺が皇帝じゃなきゃってことは……おそらく発狂してるこの人は前皇帝で彪乃漣空に倒された……えっと、周防って人だろう。
この人は戦闘車のようにバカみたいに攻撃以外できないのだろうか。
考えるって力が無さそうに見えた。
…ま、なんて呑気にしてられるわけもなく。
……あの人最近、やっと素であろう姿がやっと見えてきたのに。また喧嘩売られて裏の世界に逆戻りにならないといいけど……。
それに、周防って人が相手じゃ……彪乃漣空が危険な目に遭う可能性もあるんだよね……。
どうしたらいいんだろう……?



