「あら?何か心当たりでも?」
「……っ!!違う違うの!!絶対ないから!!私が話しかけたのはただ………」
あーでもこの話するのも気まずいなぁ、後々めんどいことになる……。
「ただ?」
なんて口ごもった私を1番興味深そうに見てきたのは、聞いてきた寧羽ではなく周だった。
「なんだ周も恋暖の恋愛事情に興味があるのね?さっきだって桃萌より気にしてたし。」
「……んなわけねーよ。誰がこいつの色恋に興味あるかよ。なんか面白そうな話してたからそれにのっかっただけ、暇すぎんだよ。」
「あ、そう。」
……周、あんた!興味ないなら聞くな。あと暇ならさっさと教室帰れ!!!
なんていらつく私とニヤニヤを引っ込め冷めたように目を細めた寧羽。
だがしかし寧羽は一つ面白いものをなくしてももう一つ残っている。
もちろん、視線を私に戻してきた。
あーー……やっぱそうなるよねぇ。
「で?嫌な顔してないでさっさと吐きなさい?」
……うん、ちょー怖い。
私は苦笑いをこぼし、3人から視線をそらした。



