BLACK ROSE ___歪んだ純愛





「わ〜〜っ、待ってやばぁい!」



誰もいない家の中に私の悲鳴のような声が響き、走り回ったせいで部屋が揺れる。





なんで、今年もこんなに追い詰められてるの〜〜〜っ!!?




………はい、ごめんなさい。私のせいです。



なんて呑気に考えてる暇もな〜〜いっ!





私、蓮海恋暖は何度同じことをしても学ばず、中学生の時から今日までずっとずっと同じことの繰り返しをしているバカなJKです。


ちなみに何をしてるかって?

それはもちろん寝坊だ。



毎日あと1分、あと1分とか言ってるうちに家を出なきゃいけない時間まであと十数分とかになっている。


ほんと……我ながらバカすぎる。




「ね〜〜もう!あと10分、あっ、とりあえずカラコンだけでもつけなきゃ!」



起きて、3分で制服に着替えて洗面所に向かう。





慌てて向かった先の洗面所の鏡に映る顔は……日本人、いや人間離れしていた。




なぜなら……




私の右の瞳は、マカライトのような澄んだ深緑色をしているのだから___