私は今日も、知らない

*
「あの、お父さん、私…モデルやりたいです!」


お願いします!といいながら、私は、思い切りお父さんに頭を下げる。


結構前から、モデルという仕事に興味があった。

でも、少し気が引けて、お父さんには言えていなかったのだ。


ドキドキしすぎて、心臓が爆発しそう。

私の夢をいつも応援してくれるお父さんだから、きっと、今回も賛成してくれるだろう。



え、返事が、ない...?

私は恐る恐る、顔を上げる。

そこには、厳しい顔をしたお父さんが。

もしかして、これ結構ダメなやつ…?


「あの…」

「どうして、そう思った?」

「えっと…」


まずい、そこまで考えていなかった。

きっとお父さんの事だから、軽く承諾してくれるだろうと...


こうなってしまったお父さんは、面倒くさい。