「じゃ、お弁当食べよっか」
「うん」
「コンビニで、絶賛販売中だけど」
「まぁまぁ」
と言うことで、いただきました。
コンビニ弁当は、それなりに美味しいと思う。
それなりに。
みんなと食べたから余計に、ね?
「あ、キョン」
「なに?」
みんながお弁当を食べ終わった頃、大ちゃんがあたしを指差す。
「お前、アレつけてないじゃん」
「アレ…?」
アレって?
ポカンとするあたし。
「昨日のトナカイ!」
「あ、忘れてたっ」
昨日大ちゃんが家に準備に来たとき、あたしが頭に着けてたトナカイのつの。
“明日はつけろよ”
って、言われてたんだった。
「こんなとこにあんじゃん、ほら」
そう言って大ちゃんは、カチューシャをあたしの頭につける。