「中学の頃あいつに負けて……それからずーっと勝てなかった。それが悔しくてさ……だから大和から離れたかった。まぁ、他にも理由はあるんだけど、大体はそんな感じ。」
大和くんに負けただけなんていう一言では片づけられないような気がして、私はそれ以上聞けなかった。
「でももう考えるのはやめた。昨日閃爆とやって、俺は大和の組が合ってるって思った。あいつらとやったおかげだよ。」
薫くんは吹っ切れたような明るい笑顔をこちらに向けた。こちらも笑顔になってしまう清々しい笑顔だった。
「俺も紗里奈に聞きたいことあるんだけどいい?」
「なに?」
「大和と付き合うことになった?」
「え!?」
私は瞬きが止まらなくなった。
「告白してないの?」
ガッツリ告白しちゃいましたぁぁ!でも付き合うことにはなってないデス……
「っていうか、なんで知ってるの!?私、大和くんが好きだって薫くんには……」
「隠してるつもりだったの?1組は全員知ってるよ。2組も知ってるかもね。遥のクラスは勘がいいから。」
私は両手で顔を押さえた。誰にもバレていないと思っていた。どこをどうすれば丸わかりになってしまうのか。
「でもね、1組には1人だけ気づいてない人がいる。こういうことには無頓着な奴だから1回言っただけじゃ理解できないと思う。だから2回か3回は言わなきゃね。」
はっきり告白したけど、大和くんには伝わっていないってこと!?2回も3回も告白しなきゃいけないの!?
「それから、俺は振られたけど諦めたわけじゃない。紗里奈と大和が付き合うようになってからもちゃんと奪いにいくよ。その方が性に合ってるからね。」
背筋がぞくりとした。今日の薫くんはなんか違う。こんなに色気のある人じゃなかったのに!ふと見れば、下から上までちゃんと留められていたはずのボタンがいくつか外れている。私はソワソワしながら学校へ向かった。
大和くんに負けただけなんていう一言では片づけられないような気がして、私はそれ以上聞けなかった。
「でももう考えるのはやめた。昨日閃爆とやって、俺は大和の組が合ってるって思った。あいつらとやったおかげだよ。」
薫くんは吹っ切れたような明るい笑顔をこちらに向けた。こちらも笑顔になってしまう清々しい笑顔だった。
「俺も紗里奈に聞きたいことあるんだけどいい?」
「なに?」
「大和と付き合うことになった?」
「え!?」
私は瞬きが止まらなくなった。
「告白してないの?」
ガッツリ告白しちゃいましたぁぁ!でも付き合うことにはなってないデス……
「っていうか、なんで知ってるの!?私、大和くんが好きだって薫くんには……」
「隠してるつもりだったの?1組は全員知ってるよ。2組も知ってるかもね。遥のクラスは勘がいいから。」
私は両手で顔を押さえた。誰にもバレていないと思っていた。どこをどうすれば丸わかりになってしまうのか。
「でもね、1組には1人だけ気づいてない人がいる。こういうことには無頓着な奴だから1回言っただけじゃ理解できないと思う。だから2回か3回は言わなきゃね。」
はっきり告白したけど、大和くんには伝わっていないってこと!?2回も3回も告白しなきゃいけないの!?
「それから、俺は振られたけど諦めたわけじゃない。紗里奈と大和が付き合うようになってからもちゃんと奪いにいくよ。その方が性に合ってるからね。」
背筋がぞくりとした。今日の薫くんはなんか違う。こんなに色気のある人じゃなかったのに!ふと見れば、下から上までちゃんと留められていたはずのボタンがいくつか外れている。私はソワソワしながら学校へ向かった。



