翌朝、家を出ると薫くんが駆け寄ってきた。
「紗里奈、ごめん!昨日、他校の奴に絡まれたって聞いた。」
「薫くんのありがたみが痛い程わかったよ。今までは薫くんが隣にいてくれたから怖い目に遭ってなかったんだよね。いつもありがとう、薫くん。」
反対側に住んでいる薫くんにわざわざこっち側まで来てもらうことに申し訳なさを感じていたけれど、これからは素直に薫くんの優しさに甘えようと思った。
「それ、もらったの?」
「うん。私も認めてもらえたのかな。」
私はカバンにつけた金色のバッヂを薫くんに見せた。
「紗里奈は付けない方が良いと思う。それは烈蘭高校、大和の組の証だから。」
薫くんらしくない棘のある言葉に少しだけ違和感を覚えた。このバッヂは1組の証。だから私は付けた。それの何がだめなのだろうか。
「薫くんはつけないの?」
私の声が聞こえなかったのか、薫くんは何も言わずに前を向いて歩いていた。
「紗里奈、ごめん!昨日、他校の奴に絡まれたって聞いた。」
「薫くんのありがたみが痛い程わかったよ。今までは薫くんが隣にいてくれたから怖い目に遭ってなかったんだよね。いつもありがとう、薫くん。」
反対側に住んでいる薫くんにわざわざこっち側まで来てもらうことに申し訳なさを感じていたけれど、これからは素直に薫くんの優しさに甘えようと思った。
「それ、もらったの?」
「うん。私も認めてもらえたのかな。」
私はカバンにつけた金色のバッヂを薫くんに見せた。
「紗里奈は付けない方が良いと思う。それは烈蘭高校、大和の組の証だから。」
薫くんらしくない棘のある言葉に少しだけ違和感を覚えた。このバッヂは1組の証。だから私は付けた。それの何がだめなのだろうか。
「薫くんはつけないの?」
私の声が聞こえなかったのか、薫くんは何も言わずに前を向いて歩いていた。



